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「自分の就職嗜好を問い直す」 終身雇用の崩壊が叫ばれている現在、いまある自分のスキルだけで生きていくことや、ベンチャーを起こすという生き方が流行している。 その流行りに流されそうになりながらも抗い、坂本さんは自らの就職嗜好というものを真剣に自分自身に問い直していた。 「僕は本当にベンチャーの世界で生きていけるのか?生きていきたいのか?」 自己分析をして自分の性格を見つめ直した。そうして自分と向かい合ってみて出た答えが、 「自分は安定した雇用体系を望んでいる」ということだった。例え自分が今の流れに乗っていっても疲れてしまう、そんな思いが湧き上がった。 そして同時に坂本さんには、就職することで自分の今後の人生が決まってしまうような不安感がつきまとっていた。幅広い興味を持つ自分の可能性を22歳の段階で絞りたくなかった。
「就職して始めの2,3年間はいろいろな方向を見て、自分にどういう仕事が合っているのかを選びたい。」 「内定は決まったけれど、いまだにいろんなことやりたいなって思っているんです。あの会社もいいな、こんな会社でこういう仕事してもいいなって。」 坂本さんの目が輝いた瞬間だった。 (TEXT=佐藤良枝) |