まずカナダの留学事情を教えて下さい。
カナダでも留学は盛んですが、日本に来る人はあまりいませんね。国費留学の審査も、他国に比べれば易しいほうだと思います。また、私が研究を目的として日本に来たように、海外から来ている留学生は皆、目的意識がはっきりしていると思います。
なぜ筑波大学を選んだのですか。
私はインターネットを使っていろんな大学の研究内容を調べたのですが、私が取り組みたい研究分野が白川秀樹博士と同じでしたので、筑波大学を選ぶことにしました。現在白川先生は退官してしまいましたが、運良く先生が担当なさっていた研究室に入ることができました。
でも一の矢の留学生宿舎の汚さにはショックでしたね、ゴキブリ出ましたし…。実際、生活環境まで考えて留学先を選ぶことは出来ませんでしたから。けれど、それでも「留学して良かった」と思えるようになるだろうと今は感じています。
カナダと日本における研究姿勢の違いは感じますか。
カナダでは、研究は全て自分で行います。先生が教えてくれることはなく放任状態で、学生は自分一人で文献を読んで勉強し、レポートを作成します。自分自身の実力でやっていくしかないんです。
一方日本では、わからないことは先生や先輩が教えてくれますが、決められた時間はずっと実験室にいなければなりません。それに戸惑いはあったものの、今は日本のやり方にも慣れてきましたし、私の入った研究室は比較的自由度が高いので自分のやりたい研究を進められそうです。将来にも役に立つと思います。
留学してあらためて気づいた事はありますか。
三年前の大阪での留学を終えてカナダに戻った時に、"逆カルチャーショック"を受けてしまいました。カナダの空港に着き、周りの人達の背の高さと、中年のおじさんが太りすぎなことに驚きましたね。むしろ初めて日本に来た時は、文化の違いを覚悟していたのでそれほど衝撃を受けることはありませんでした。
将来はどのような活動をしたいですか。
将来は研究者になるのではなく、企業や工場に入って働きたいと考えています。博士号を日本でとるかどうかはまだ迷っていますが、まずはここで3年間頑張っていこうと思っています。