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「21世紀のキーワードはアイディアや。これさえあればソフトウェアとインターネットの力で大きなビジネスができる」。これが関山さんの持論なのかも知れない。柔らかな口調ながらも張りのある声で次々と論を展開する。20世紀は拡大化の時代だったと。「人・物・金」を増やすことだったと。しかしネットはダイエット、ゆえに勝機が生まれると。
「ウェブアイ」は一言で言えばソフトを提供する会社。製品を開発してサーバーを立ち上げたら、ユーザーが利用できる仕組みになっている。商品提供・商品利用の手軽さ、これが売り。つまり、提供のための生産工場、流通経路、販売店舗などのハードウェアが必要ないのだ。必要なのはアイディア。それに尽きる。少なくとも関山さんはそう信じて次々と製品を開発してきた。インターネットテレビ電話「BuRuRu」、お店の顧客管理と割引メールサービス「i-net-i」。ITを生活に応用したアイディアの実用化に成功した。既存にない新たな製品をいくつも送り出した。
しかし、新製品、新サービスの当然他業者の類似製品を生むことになってしまう。当然大手の参入も考えられる。大企業の販売網、知名度を考えると、対抗するのは難しいのではないか。誰もが予測する問題を関山さんは笑い飛ばすように一言であっさり片づけた。「そんなときはやめたらいい。大手にできないアイディアをまた出せばいい」。そう、工場や販売店を持たない「ウェブアイ」にはやめることでの直接の損害はない。アイディアだけで勝負できる身軽さがネットベンチャーの最大の利点なのだろう。
ネットビジネスにおいては大企業でもベンチャー企業でも条件は変わらない。むしろ既存のハードウェアからの転換というリスクを負わなければならない大企業の方が分が悪いのかもしれない。空手だからこその活路。足かせとなるものを持たないゆえの柔軟性。「大手は改革しかできない。革命するとつぶれてしまう。だけどベンチャーは最初から革命してるんや」。
もちろん、インターネットでビジネスチャンスが広がったとはいえ、ベンチャー企業に追い風ばかりが吹いているわけではない。ネットバブルが沈静化し始め、大阪のナスダック証券取引所が閉鎖された。不況と言われる中で、自ら起業し、既存の社会システムに依拠しないで会社経営を続けていくことの難しさが実証された形となった。しかし、関山さんは強気だ。「インターネット社会に当たり前のものはない。なにものにもとらわれず、可能性にチャレンジしていける」と。
その強気な姿勢の裏には逆に社長という立場の責任の重大さが見え隠れする。先頭に立って絶えずアイディアを輩出し、革新し続けていくべく、自らを戒める顔がそこにあった。少なくとも関山さんの胸の内には留まるという言葉はないだろう。その姿勢こそがベンチャー企業を経営していく上で常に問われていくことなのかもしれない。
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