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第1回 編集の仕事(1)
本が"生まれる"時から"読者の手にわたる"時まで

「編集者の仕事には、編集者個人の発想とか関心とか考え方とかがかなり正直に反映されますよね」と語る、山田さん。企画する段階から編集者の仕事は始まる。それだけに、個人の力量が試される。そこで、今回の「会社へGO」の第一幕は山田さんに話を伺い、「本作りでの編集者の関わり」と題して、編集者の仕事の流れをまとめた。


企画  卵の殻が破られるとき

写真2

企画は下(編集者自身)から上がります。 ぼくがいた岩波書店では、こんな本を作れ、と言うような企画が上層部から下りてくることはあまり無かったように思います。 あったとしたらまず失敗したでしょうね。 生きのいい著者とつきあっている現場の編集者から、斬新な発想とか新しい本の形が生まれてくるものですよ。

もちろん先輩から企画の内容をたたかれたり、アドバイスを受けたりすることは必要で、それでドレスアップするわけですけどね。 ともかく自分で企画を練り上げていくからこそ編集者としての力もつくし、苦しいけれどやりがいがある、やっていて結局は楽しいということになります。

企画が通って、はじめて仕事が始まる。執筆依頼・執筆をめぐる編集者と著者のやり取りは次回以降に紹介する。


校正  赤ペンチェックは大人でも受けます

原稿をいただいて、そのまま印刷所に入れられるかというと、そうもいかないんですよ。 専門用語がおおくてむずかしすぎる文章も、独りよがりで意味が伝わらない文章もある。 そういうのを編集者は、読者のためには直してほしいわけですよ。 直していただくためには、なぜこのままでは意図が読者に伝わらないのか。文章を前にして、一つのことばに即して、一つのセンテンスに即して、著者にきちんと説明できなければならないわけですよ。 だから編集者って、どうしても文章を、批評的に分析的に見るようになりますね。文章を説明できる力って、あんがい編集者の腕の大きい部分を占めるんじゃないかな。


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